今回は【虚実】についてお伝えしていきます
東洋医学で病気の治療方針を決める際に、「気・血・水」や陰陽と並び、指標となるものです
私は学生時代、東洋医学の最初の講義で苦手意識を覚えました💧
何を言ってるいるのか理解できなかったからです
ずっと頭の中で❓が浮かんでいました笑
その後も内容をあまり理解せずに過ごしていたので、悔やんでも悔やみきれません
鍼灸学生さんにはそのような悩みを抱えず、東洋医学をもっと簡単に理解してほしいという願いから、東洋医学の基礎的な知識を記事に書いていこうと思います
鍼灸学生さんや東洋医学に興味がある方はご覧になって頂けると嬉しいです😊
では、お伝えしていきますね!
虚実とは?
虚実とは、病気の治療方針を決める際に指標となるもので、身体の生体反応の強さを表しています
虚とは「虚しい」という意味があるように、空っぽの状態。身体に必要なものが足りていないイメージ
それに対して実とは「実る」という意味があるように、実っている状態。充満しているイメージです
果物で例えるならば、 虚 だと中身が空っぽで実が出来ていない状態
実 だと中身が実っている状態
そう聞くと、
じゃあ、虚が悪くて、実が良いってことだよね!
って思いますが、これは違います✖
詳しく説明していきますね!
虚について
鍼灸の東洋医学概論の教科書には「身体に必要な精気の不足、機能の低下を示す」と書いてあります
精気とは気・血・水を表し、機能とは陰陽や臓腑などを示している
不足・低下からも読み取れるように、身体に必要なものが足りていない時は「虚」となります
人間が本来持っている、体力や抵抗力が低下して体調を崩した状態です
難しいので、 虚 は『足りていない』状態だと覚えておきましょう!
実とは?
教科書には「邪気が旺盛な状態、あるいは生理物質などが停滞した状態」と書いてあります
邪気。また新しい言葉が出てきましたね💦
「邪」は今でいうと「風邪」が多いです
身体の中にウイルスが入ると発熱などの症状が現れますが、これは邪気が身体の中に侵入した影響と考えられます
また気・血・水の流れが悪くなったり、陰陽や臓腑の機能が高まった状態も「実」となります
人間が本来持っている体力や抵抗力が過剰になった状態です
これも難しいので、 実 は『過剰な状態』だと覚えておきましょう!
ではこの虚実を人間に当てはめるとどうなるでしょうか?
説明していきます
虚実を人間に当てはめたら?
まずは 「虚」
声は弱々しく、痩せ型で水太り。疲れやすいなどの特徴がある
体力や気力が不足しているので、病気の抵抗力が弱いです
そのため、カゼを引くと治るのに時間がかかります
しかし、環境な季節の変化に敏感なため、体調のわずかな変化に気付きやすいので、症状は重くなりにくいです
次に 「実」
声は力強く、筋肉質でガッチリ。疲れにくいなどの特徴がある
体力や気力が充実しているので、病気への抵抗力が強いです
そのためカゼを引くと、高熱は出ますが、回復は早いです
体力に自信がある分、無理をしながちなため、突然病気に掛かることもあります
つまり、虚実どちらが良いということではありません!
自分は虚実どちらなのかを把握して、行動することが大切です
まとめ
●病気の治療方針を決める際に指標となるもので、身体の生体反応の強さを表している
● 虚 とは空っぽの状態で、身体に必要なものが足りていないイメージ
● 実 とは充満している状態で、身体に必要なものが過剰になっているイメージ
●人間に当てはまれば、虚は声は弱々しく、痩せ型で水太り、疲れやすいなどの特徴がある。病気の抵抗力が弱いため、病気にかかると治りにくいが、症状は重くはない
● 実 は声は力強く、筋肉質でガッチリ、疲れにくいなどの特徴がある。病気への抵抗力が強いため、高熱は出るが回復は早い
●虚実どちらが良いということではない
最後に
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